車の自動運転を実現するために、
難関になっているのは?

自動ではなく自律、つまり自分で考えることが難しい。知能を持った自律運転の実現を目指してます。

  • 人間が瞬時に行っている予測や判断は
    コンピュータにとって、至難の業!

    一般的には「自動運転」という言葉が使われていますが、車の場合、意味合いから考えると正しくは「自律運転」なんです。つまり、決められたルートを決められた速度で走行する「自動」運転ではなく、あらゆるリスクを考慮しながら自ら判断し臨機応変に走行する「自律」運転が必要になります。例えば、横断歩道に人が立っていたら止まる、人が飛び出してきそうな路地は低速で走行する、脇道から人が出てきたら停止するなど、私たち人間はいろいろなことを予測し、瞬時に判断をすることで事故を回避しています。このような人間にとっては当たり前のようにできる〝考える〟〝判断する〟という行為をコンピュータに理解させない限り、真の「自律運転」は実現できないのです。
  • 情報システムの技術を駆使して挑む
    小型電気自動車の自律運転。

    「自律運転」の実現へ向けて、コンピュータビジョンや画像処理、人工知能(AI)を活用し、小型電気自動車を使った研究に取り組んでいます。コンピュータビジョンとは〝コンピュータに目を持たせる〟と表現される分野です。画像から車両周辺の歩行者などを認識する技術の開発や、運転が上手な人の運転行動や確認行動などをAI技術を用いて分析することで、知能を持った「自律運転」の実現を目指しています。また電動車いすなどに代表されるようなパーソナルモビリティの運転支援の研究も進めています。交通機械工学科は、乗り物の機械的な研究に留まらず、そこに応用するための画像処理、情報処理など多角的な研究をできるのも魅力の一つ。未来の社会につながる多くの学びが得られる学科です。
  • PROFILE
    山崎 彬人 先生
    学生時代は情報システム系を専攻し、交通機械工学科へ来る前は画質改善や顔認識について研究していました。流行りや就職のためということばかりにとらわれず、面白そう!楽しそう!と感じる気持ちを大切にして進路を選んでほしいです。
  • 息子との散歩など、
    日常を大切にすること。

    コロナ禍以前からやっていることですが、休日には5歳の息子と散歩へ出かけています。普段気に留めないようなことも、子どもが不思議がること、疑問に思うことを共有する中で多くの気付きを得られます。こうした日常を大切に過ごしたいと思っています。